葉酸−栄養素の説明

葉酸

葉酸の働き
赤血球や細胞の新生に必須。
胎児の正常な発育に不可欠で、妊娠・授乳中は特に必要になります。
葉酸の欠乏症

普通の食事で不足する事はないと言われています。
が、妊娠・授乳中の女性は別で、意識的に多めに摂る必要があります。
特に、妊娠を計画している女性、妊娠の可能性のある女性は、胎児の神経管閉鎖障害の発症リスクを低減させるために、妊娠の1ヶ月以上前から妊娠3ヶ月までの間、通常の食事からの葉酸摂取に加えて、1日当たり400μgのモノグルタミン酸型葉酸(サプリ等に含まれる葉酸)を摂取することが推奨されています。詳しくは、医師とご相談を。
また、お酒をたくさん飲む人、アスピリンや避妊薬のピルを飲んでいる人は欠乏しやすくなります。
欠乏すると、口腔の炎症、肌荒れ、疲労感などの症状が現れます。
欠乏症として 巨赤芽球性貧血(悪性貧血) があります。

葉酸の過剰症

食事性葉酸による過剰症は確認されていません。
サプリ等の葉酸(モノグルタミン酸型の葉酸)については、過剰摂取による健康障害が報告されており、耐容上限量が、このモノグルタミン酸型葉酸のみを対象として、設定されています。モノグルタミン酸型葉酸の上限量は1000μg(30〜69歳)、900μg(12〜29歳、70歳以上)。

葉酸の推奨量
食事性葉酸の推奨量
成人男子:240μg
成人女子:240μg

葉酸には2種類あり、体内での利用効率に差があります。
野菜やレバー等に含まれる「食事性葉酸」は、摂取した量の約50%しか利用できないことから、食事性葉酸の推奨量は、この利用率を考慮して、240μgと設定されています。
『日本人の食事摂取基準』によれば、「モノグルタミン酸型の葉酸」100μg は、食事性葉酸に換算すると、2倍の200μg に相当します。
「葉酸の食事摂取基準」(『日本人の食事摂取基準2015年版』)は、以下の通りです。

葉酸の食事摂取基準(μg/日) (男女共通〈「付加量」の対象は女性のみ〉)
推奨量耐容上限量
1〜2歳90200
3〜5歳100300
6〜7歳130400
8〜9 歳150500
10〜11歳180700
12〜14歳230900
15〜17歳250900
18〜29歳240900
30〜49歳2401000
50〜69歳2401000
70歳以上240900
妊 婦(付加量)+240
授乳婦(付加量)+100
妊娠を計画している女性、または妊娠の可能性のある女性(付加量)+400

赤字の数字は「サプリメント等から摂取するモノグルタミン酸型葉酸」の量です。
耐容上限量」と「妊娠を計画している女性、または妊娠の可能性のある女性(付加量)  +400μg」とが、これに当たります。
なお、当サイトでの計算対象は食事性葉酸のみです。 サプリ等の葉酸につきましては、摂り過ぎることのないよう、耐容上限量を確認してください。

葉酸の多い食べ物

レバー、うなぎ、緑黄色野菜に多く含まれます。
(レバーもうなぎも緑黄色野菜も、ビタミンAの供給源でもあります。但し、レバーは、100gで、推奨量の約20倍ものビタミンAを摂取することとなり、妊娠初期には注意が必要です。緑黄色野菜に含まれるのは、体内でビタミンAに変換されるβカロテンで、緑黄色野菜のこのβカロテンには過剰摂取の心配がありません。妊娠初期には、食事性の葉酸もビタミンAも、なるべく緑黄色野菜から摂るようにしましょう。動物性食品に含まれるビタミンAであるレチノールの耐容上限量は、成人で、男女とも、2700μg RAE/日です)


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