不足しがちな鉄を、食事で効率よく摂取するには?
・3回の食事でこまめに摂る。
鉄は一度に吸収される量が極めて少なく、多めに摂っても排泄されてしまう。
1日3食でこまめに摂る事が望ましい。
・吸収率の高いヘム鉄を摂る。
鉄には、動物性食品に含まれる「ヘム鉄」と、植物性食品に含まれる
「非ヘム鉄」があります。(参考資料: 鉄の含有量一覧表)
「非ヘム鉄」の体内での吸収率は2〜5%と低いものの、「ヘム鉄」の吸収率はその数倍(ヘム鉄の吸収率については、10〜20%、15〜30%、20〜30% 等々、諸説あり)とされ、大きな差があります。
※動物性食品は、赤身肉、レバー、貝、魚等。(レバーにはビタミンAが多く含まれていますが、動物性食品からのビタミンAの過剰摂取は、胎児に奇形を起こす可能性を高めるとされています。妊娠初期の方、及び妊娠を計画されている方は、摂り過ぎとならないようご注意ください。〈 「ビタミンAの働き、欠乏症、過剰症」〉)
※植物性食品は、大豆、大豆製品、穀物、野菜、海藻等。
非ヘム鉄も、食べ合わせで吸収率を上げる事が可能です。
・鉄の吸収を助ける食品と食べ合わせる。
肉や魚等の動物性たんぱく質(アミノ酸)やビタミンC(アスコルビン酸)は鉄の吸収を助けます。
非ヘム鉄の食品は肉や魚と一緒に食べたり、ビタミンCの多い野菜や
果物と一緒に摂るようにしましょう。
・鉄の吸収を妨げる食べ合わせを避ける。
タンニン、フィチン酸、シュウ酸は、鉄の吸収を抑制します。食物繊維も、摂り過ぎると、鉄等ミネラルの吸収を妨げてしまう可能性があります。
※タンニン:コーヒーやお茶に含まれます。
※フィチン酸:玄米やライ麦パンに含まれます。
※シュウ酸:ほうれん草に含まれる「あく」の成分です。ほうれん草は「あく抜き」を忘れずに。(ほうれん草には、赤血球の新生に欠かせない葉酸が多く含まれています)
コーヒーやお茶は食事とは時間をずらして飲むのがよいようです。
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